ADKAR®とは何か?
組織の変革は個人のチェンジマネジメントから始まる
変革のプロセスは複雑で難しいことが多く、しかも避けては通れないものです。プロジェクトが失敗する代表的な理由に、変革の人的側面における問題があります。それはつまり、変革期に影響を受ける人々をリードすることよりも、変革の技術的側面(プロセスやシステムなど)の対応にばかり時間やコストを投じてしまうことにより引き起こされます。組織のチェンジマネジメントは、個人が経験する変革をどうマネジメントするかを理解することから始まります。個人や組織における変革を成功させるためには、新しい考え方や変革モデル、そして新しいツールが必要です。
Prosci®のADKAR®モデルは個人・組織の変革をガイドするための、目的志向のチェンジマネジメントモデルです
ADKAR®モデルはProsci®の創業者であるジェフ・ハイアットが生み出したもので、持続的な変革において達成する必要がある5つの明確で具体的な成果の頭文字を表しています。それは、認知(Awareness)、欲求(Desire)、知識(Knowledge)、能力(Ability)、定着化(Reinforcement®)の5つです。Prosci®のADKAR®モデルは、変革における組織の利益最大化に役立つことが証明されています。
変革の技術的側面 vs 人的側面
現在から将来へのステージの移行には、2つの側面があります。
変革の技術的側面成功する変革においては、ソリューションが効果的に設計、開発、実装されています。それはプロジェクトマネジメントによって支えられています。例:・プロジェクトを定義する(目的、スコープ、スケジュール、リソース、予算など)・ソリューションをデザインする(ビジネスプロセス、システム、組織構造など)・新しいソリューションを実装する
変革の人的側面成功する変革においては、対象となる社員がソリューションを支持し、適用し、実際に活用しています。それはチェンジマネジメントによって支えられています。例:・変革が人に与える影響を理解し、あるべき将来像を定義する・チェンジマネジメントストラテジーを策定する(現状、リスク、コミュニケーションプランなど)・チェンジマネジメントストラテジーを実行し、変革に対する組織の準備状況をモニタリングする

ADKAR®概要
ADKAR®の5文字は、変革を成功させるために個人が到達しなければならない5つの要素を表しています。変革の成功には5つの要素すべてが必要であるため、1つ1つを正しく理解すると共に、AからRに向けて進む順番を意識することもまた大切なポイントです。
・変革の必要性に対する認知・変革に参画しサポートしたいという欲求・変革を実現するための知識・必要なスキルや行動を実行に移すための能力・変革を持続させるための定着化
